時代を越えて、恋人になっちゃいました。


やっとたどり着いたパチンコ屋の中では、蒼空と高校生たちが対峙していた。


何度も彼らを斬っているのだろう。

蒼空の肩は、激しく上下に動いていた。


だが、まだ立っている高校生たちは大勢いた。



おそらく、大人数で蒼空を拉致ったんだろう。

蒼空も持っていた竹刀で倒せるだけは倒したが、さすがに限界だろう。



幸い誰も俺の存在に気付いていない。



俺は護符を取り出し、呪文を唱えた。



「…急々如律令」


途端に高校生たちは動きを止めた。


その隙に蒼空が片っ端からそいつらに面を打つ。


全員が床に伏したところで、蒼空が振り返った。


「ありがと、助かった」

「ああ」



そうして俺たちは家に帰ったのだ。




< 101 / 251 >

この作品をシェア

pagetop