時代を越えて、恋人になっちゃいました。
やっとたどり着いたパチンコ屋の中では、蒼空と高校生たちが対峙していた。
何度も彼らを斬っているのだろう。
蒼空の肩は、激しく上下に動いていた。
だが、まだ立っている高校生たちは大勢いた。
おそらく、大人数で蒼空を拉致ったんだろう。
蒼空も持っていた竹刀で倒せるだけは倒したが、さすがに限界だろう。
幸い誰も俺の存在に気付いていない。
俺は護符を取り出し、呪文を唱えた。
「…急々如律令」
途端に高校生たちは動きを止めた。
その隙に蒼空が片っ端からそいつらに面を打つ。
全員が床に伏したところで、蒼空が振り返った。
「ありがと、助かった」
「ああ」
そうして俺たちは家に帰ったのだ。