時代を越えて、恋人になっちゃいました。
Cinq Ciel
やって来ちゃいました。
ソウに叩き起こされた…、いや、普通に起こされたんだけど。
ともかく私は飛び起きた。
時計を見ると、7時半。
あ、朝のね。
「ヤーバーイー! 」
現地の人と、8時に落ち合う約束なんだった!
私は階段を駆け下り、洗面所で顔を洗い、髪を梳かし、母さんが昨日のうちに支度してくれたご飯でおにぎりを2人分作った。
それをラップで包んで、もう一度階段を駆け上がる。
部屋に入って、おろしたままだった髪を高い位置でポニーテールにして、クローゼットから引っ張り出した服に着替える。
そして大きめの旅行カバンに、何日か分の服を詰めて、竹刀袋とおにぎりを持って立ち上がった。
その時間、僅か7分。
「…最短記録きたー! 」
私はそう叫ぶと、ソウの部屋の窓をノックした。