時代を越えて、恋人になっちゃいました。



「ねー、なんかあった? 」

「あんまねぇよ。1つあったけど」

「なになに? 」

「具体的な時間じゃねぇけど、どの子供たちも夕方以降に行方不明になっている」

「んー、でもそれって何にも絞れないよね? 」

「いや、そうでもないぞ。夕方だと力の弱い妖怪はまだ動きにくい時間帯なんだ。……ってこれはおじさんから習ってんだろ」

「え? そうだっけ? 」

「……この先が思いやられるな」

「え、ひど! 」




ソウはホテルに備え付けのメモに、状況を書き出した。



「時間帯的に1番早く警察に届けられたのは4年生の大島 夕里子(おおしま ゆりこ)。時間は午後4時半で、遊ぶ約束をしていた6年生の田原 美耶(たはら みや)が来るのが遅いと思い、大島夕里子の母親に連絡したところ、帰ってきてすらいなかった、ということだ」

「ふむふむ…」

「で、1番遅かったのは2年生の栃木理央。届けが出たのは夜8時だけど、もっと前に行方不明になっていると推測される」

「……」

「聞いてるか? 」

「…んー」

「なんか思いついたか? 」

「ちょっと占ってみようかなって思ってた」

「やってみるか? 」

「…支度する」




私は荷物の中から占いに使う道具を取り出した。






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