時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「ソーウ、朝だよー、おーきろー」
私はソウの肩を揺する。
「んー」
寝ぼけたような声をソウがあげる。
ふー、今日は大丈夫そう。
そう思ったのが、間違いだった。
ーグイッ。
あっという間に、ソウの顔の前。
あら、ヤバくない?
そしてあれよあれよと言う間にソウに押し倒された。
「お前、俺になんの用だよ」
あー、これはまずい。
完全に寝ぼけてる。
そんなことを考えている間にもソウの顔はどんどん近づいてきて…。
ーちゅっ。
顔とは裏腹に可愛い音をたてて帰っていった。
___ちょっと待て、今日のキスは…ほっぺだ。
セーフ。
たまぁにガチでキスされんだよね。
まったく、私には誠司がいるっての。
「ソウ、父さんに怒られっから」
そう言うとソウは少しずつ体を離していった。
そして、「わりぃ」と言うと、顔を伏せた。
「気にしてないよ。早くおいで」
私はそう言うとソウの部屋を出ていった。
私のこの一言が、いつもソウを傷つけているとは知らずに。