時代を越えて、恋人になっちゃいました。
Six Ciel
助けてもらっちゃいました。
その時、まるで私を庇うように誰かが私の前に立った。
「ったく、お前はほんとへっぽこだな」
「ソウっ! 」
「待たせたな」
ソウは口の端をクイっとあげて笑うと、符を構えた。
「俺が来たからにはもう大丈夫だぜ、とりあえず今回はな」
言うなりソウは駆け出した。
「臨兵闘者 皆陣列在前! 水神よ、我に力を与えたまえ! 」
ソウの周りを青い光が包み込んだ。
「はぁぁぁぁ! 」
気合いとともに放たれたのは、神の水。
「ぐうっ」
これはさすがの騰蛇もこたえたらしく、体制を崩した。
「縛! 」
それを見逃さずにソウは騰蛇に符を投げつけた。
騰蛇は目を見開くと、硬直したように動かなくなった。
「信長、蘭丸、悪いけどこいつ連れてってくれ」
「いいだろう」
「承知した」
2人はすぐに現れ、騰蛇を抱え上げた。
「頼んだぞ」
抱えられた騰蛇は、さっきまでとは別人のようだった。