時代を越えて、恋人になっちゃいました。
朝ご飯を食べた後、騰蛇は異空間へ子供たちを迎えに行った。
戻ってきた子供たちを私たち2人でファイルの写真とあっているかを確認し、すぐに依頼人の音霧さんの元へ連れて行った。
子供たちを見た音霧さんは、泣いて喜んでくれた。
騰蛇にもきちんと謝らせてから、3人で町内会館を出た。
そのあとはさくさく荷物をまとめてホテルを出た。
「いやー、あっけなかったな」
「ですな」
ちなみに騰蛇は今、子狐姿で私の腕の中にいる。
「ま、大変だったのはお前だけか? 」
「そっすね」
『力』暴走しそうになったりね。
これはソウには秘密だけど。
「ま、とりあえず帰るか。そろそろ総司とトシを迎える支度しなくちゃな」
「あーそういえば。どっちが先? 」
「総司じゃねぇか? 」
「そっか。結核だっけ? 」
「そうそう。トシは戊辰戦争で戦死するけどな」
「あーあ。なんか早く会いたくなってきたー」
「おまっ、この間は泣いてたくせに! 」
「いーだろ、別に! 総司と土方さんならいい練習相手になりそうだし! 」
「お前の狙いはそっちか! 」
ソウが呆れたように、手で顔を覆った。
「人が死んだことを前向きに捉えすぎだろ」
腕の中の騰蛇も盛大にため息をついていた。