時代を越えて、恋人になっちゃいました。
ランニングを終えて家に帰ると、すでに母さんが朝ご飯を用意してくれていた。
汗をかいていたのでシャワーを浴びて、自分の部屋で制服に着替える。
今日は部活がある日だからだ。
朝ご飯をかきこみ、身支度を整えた私は、竹刀袋と防具を持って家を出た。
今日はまだ時間があるから歩いていこう。
暑いので日陰を選びながら学校へ向かう。
途中でばったりソウにあった。
正確にはバスケ部集団に。
「あ、ソウ」
「今から部活? 」
「そう。ソウは? 」
「バス、駅前だから」
「そっか」
「あ、蒼空じゃん! 」
「楓香! 」
バスケ部の友達で同じクラスの、成村 楓香(なりむら ふうか)だ。
「いいなぁ、剣道。かっこいいよねぇ」
「いや、夏は暑いだけだからね」
「そうだけどさ〜」
「ま、お互い頑張ろ! 」
「うん! 今度遊ぼうね〜」
「うん。連絡して」
「はいはーい」
楓香に手を振って、私は止まっていた足を動かした。