時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「と、とりあえずこの5人の仲間にも会ってみてくれませんか? 」
「ああ、いいけどよ。多分こいつが1番いいだろうな。そろそろ他の神将たちにも会いたいしよ」
騰蛇はふさふさのしっぽをフイっと一振りすると、子狐から逞しい体つきの狐へと成長した。
「じゃ、ちょっくら行ってくるわ」
騰蛇はそう言うと、書斎の外へ飛び出した。
「あ、そうだ」
私は意識を騰蛇の元に飛ばした。
『騰蛇! 』
「お前、そんなこともできんのか。さすが安倍晴明に次ぐ陰陽師」
『私の部屋の窓の鍵、開けておくからそこから戻っておいで』
「おう、ありがとな」
騰蛇は紅い線を残して、夜の闇に紛れていった。