時代を越えて、恋人になっちゃいました。
もちろん私はやる気ゼロ。
隣に座ってるソウもみたいだけどさ。
私たちとは反対に、楓香と司はやる気マックスみたいで、先輩相手でも物怖じせずに、自分たちの意見を述べていた。
だいたい体育祭なんて、普段の10分の1っくらいの力で十分なんだよ。
ここにいる人たちは熱すぎる。
あ、もちろんソウ以外ね。
こんなことするならまだ部活に出てた方がきっとマシだね。
剣道部女子は夏休みの中盤からすでに代替わりをしていた。
だけど練習はほとんど、部長だった徳和先輩が仕切ってたから、本格的に長渕先輩が声を出していたわけじゃない。
なんて言い訳しても意味ないくらい、長渕先輩は声を出してくれない。
注意はもちろん、試合前後の声かけだってほとんどしない。
試合中は声かけちゃいけないんだけどね。
だけど他の1年生に対するアドバイスすらしてないんだよね。
あいにく、私はアドバイスをもらうほど下手じゃないから、どうでもいいっちゃどうでもいいんだけどさ。