時代を越えて、恋人になっちゃいました。
分からなくなっちゃいました。
「ふ、ふん! ざまあないわ。のの、行こ」
「そう、ね。あんたにはたっぷり、先輩に対する口の利き方ってもんを教えてやるわ」
福澤先輩たちは引きつった笑みを浮かべると、更衣室をあとにした。
「部活、停止…」
まさかこうなるとは思っていなかった。
それに…私は正論を武器にしていたのかな。
保身のために。
自覚は、あるようでなかった。
自分も守りたかったけど、それ以上に長渕先輩を守りたかった。
でもそれは、頼まれたから?
ハブられるのか怖かったから?
「ち、違う……」
違う、はずなのに。
声が、でなかった。