時代を越えて、恋人になっちゃいました。



「ハッ、ハッ……」


テンポよく足を進める。

いつもと違うのは、肩に竹刀袋を背負っていないこと、それだけ。


さすがに今日は竹刀を握る気になれなかった。


あとで蘭丸や総司にこれからについての相談に乗ってもらおう。


どちらもそれぞれの時代で最強と呼ばれた剣士だ。


きっと何かアドバイスをくれるはず。



私は汗を拭おうと、首元に手をやる。

だけどいつもそこにある、タオルが今日に限ってなかった。


私は仕方なく、シャツの首元で額の汗を拭った。



< 201 / 251 >

この作品をシェア

pagetop