時代を越えて、恋人になっちゃいました。
【翔真side】
正直、驚いた。
恥ずかしそうに俯いたと思っていた蒼空が、目の前にいたことに。
唇に温かいものが触れて、目を見開いた。
目の前にいる蒼空は、目を閉じているのに。
とても短いキスだったけど、俺にしてみたらすっげぇ長く感じた。
ってか心拍数がヤバい。
唇を離した蒼空に、火照った顔を見られないよう、とっさに口元を手で覆って俯いた。
「どう? ドキドキした? 」
ドキドキしたって…。
俺、案外いつもお前にドキドキしてんだけど?
今のその、無邪気な笑顔でさえ。
「…ああ、したよ。悪かったな」
「別に〜。だってドキドキして欲しくてやったんだもん」
はぁ、ほんとなんなんだよ?
結構俺、ヤバいからな?
「あっそ。じゃあ仕返し」
俺は蒼空の後頭部を抑えて、今度はこっちからキスをした。