時代を越えて、恋人になっちゃいました。


【翔真side】


正直、驚いた。



恥ずかしそうに俯いたと思っていた蒼空が、目の前にいたことに。


唇に温かいものが触れて、目を見開いた。


目の前にいる蒼空は、目を閉じているのに。


とても短いキスだったけど、俺にしてみたらすっげぇ長く感じた。


ってか心拍数がヤバい。


唇を離した蒼空に、火照った顔を見られないよう、とっさに口元を手で覆って俯いた。


「どう? ドキドキした? 」


ドキドキしたって…。

俺、案外いつもお前にドキドキしてんだけど?


今のその、無邪気な笑顔でさえ。



「…ああ、したよ。悪かったな」

「別に〜。だってドキドキして欲しくてやったんだもん」


はぁ、ほんとなんなんだよ?



結構俺、ヤバいからな?


「あっそ。じゃあ仕返し」



俺は蒼空の後頭部を抑えて、今度はこっちからキスをした。





< 214 / 251 >

この作品をシェア

pagetop