時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「少し前あたりだ。この、大きな箱3つほど前だったぞ」
「そっか。ありがと」
相変わらず隠形したままの千煌は、私の隣の空いている座席で丸くなったようだった。
3両前ならもうすぐ来るかな。
それから30分しないうちに車内販売が来た。
「すみません、お弁当とお茶ください」
「どのお弁当がいいですか? 」
え、選ぶほど種類あるの?
めんどくさ。
「…じゃ、1番安いので」
「分かりました。全部で600円です」
私はぴったり600円を車内販売のお姉さんに渡し、お弁当とお茶を受け取った。