時代を越えて、恋人になっちゃいました。



お弁当を食べて、お腹がいっぱいになると、急に眠気が襲ってきた。


「千煌ぃ」

「なんだ」

「私少し寝るから、京都ってアナウンスが入ったら起こしてー」

「アナウンス、とはなんだ? 」



ああ、そっか。
それも分かんないんだっけ。



「アナウンスって言うのは、放送のこと。この乗り物が京都に着きそうになったら『まもなく京都』っていう内容のことを誰かが言うのね。それが放送、つまりアナウンス。それが聴こえたら起こしてー」

「なるほど。分かった」



千煌が手元で頷くのを感じながら、私は眠りに落ちていった。




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