時代を越えて、恋人になっちゃいました。
入学しちゃいました。
「新入生、入場」
吹奏楽部のファンファーレが鳴り響く中、私たち新1年生は緊張しながら体育館に入った。
どんどん式は進められ、あっという間に終わってしまった。
「緊張したー」
「おつかれさん」
「もー。誠司は緊張しなかったの? 」
「あんまりね」
隣にいるのはもちろん、彼氏の誠司。
今からクラス発表見に行くんだ!
この高校は3年間クラス替えがないから、今年誠司と同じクラスになれるかはすごく大事。
全部で7クラスあるなかから、自分の名前を探し出す。
「尾崎、尾崎ーっと」
1組から順に目で追っていく。
「あ、あった。4組だっ! 」
「残念、俺6組」
「えぇ~。ほどよく離れてるぅー 」
「てか、蒼空のクラスに翔真いるね」
「嘘~。あいつとおんなじは飽きたぁ~」
「ま、しょうがないよ。どうせ部活で会うだろ」
「もち☆ 」
「じゃあとりあえず教室行こうか」
私たちは階段を上がって、3階のフロアだ。
教室の前で誠司と別れる。
同じクラスには、何人か同じ中学の子がいたので、HRまでその子達とお話しをしていた。