時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「そろそろ時間ではないか? 」
「ああほんとだ。じゃあまた」
「待っているぞ」
最初のときも同じように、私の下の方から光の粒になっていく。
すると蘭丸が急に立ち上がった。
「忘れ物だ」
「何? 短刀は持ってるよ? 」
私は目の前でそれを振って見せた。
蘭丸は首を横に振ると、私に何かの包みを差し出した。
「戻ってから見るとよい」
何かはわからなかったけれど、とりあえずお礼を言って目を閉じた。