時代を越えて、恋人になっちゃいました。
目を開けて元の公園に戻ったことを確認すると、砂を払って立ち上がった。
手の中に短刀と蘭丸からもらった包みがあることを確認して、私は家に向かった。
公園のすぐそばのかどを曲がったときだった。
_______ドンッ。
「いった…」
「ごめん。大丈夫か? 」
ぶつかってきたのはトレーニングウェアに身を包んだソウだった。
「いや、大丈夫。ありがと」
ソウが差し出してくれた手を遠慮なく借りて立ち上がる。
怪我がないかパッと確認してソウに向き直った。
「走りに行くの? 」
「うん」
「自主トレ? 」
「そ。またバスケやるから」
「そっか」
「お前は剣道だろ」
「もっちろん! 」
「やっぱな。そろそろ行くわ」
「行ってらー」
ソウは被っていた帽子をかぶり直すと、私と反対方向に走っていった。