時代を越えて、恋人になっちゃいました。
目を開くと、いつもと違う景色が広がっていた。
「あれ? ここどこ? 」
いつもと違って、人の声がたくさん聞こえる。
「間違って下町に出ちゃったかな」
とりあえず、お城を目指そう。
そう思って、回りをぐるっと見渡した。
だけど、お城らしきものはどこにもない。
「あれー? 」
仕方ないから道を歩いている人に訊くことにした。
蘭丸だったらみんな知ってるよね。
だけどさすがに声をかけるのは躊躇われて。
1人でもじもじしてたら、誰かが私の肩を叩いた。
あれ?
そういえば私、意識だけがタイムスリップしてるよね?
てことは誰も私の姿が見えないはず。
蘭丸以外。
ってことは、この人蘭丸?
私はばっと振り向いた。
「蘭丸っ! 」