時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「…どーゆーこと? 」
ただいま私の頭は大パニック。
ショート寸前であります。
とりあえず、落ち着こう、うん。
もう一度手紙を読み直して、内容を把握する。
それを自分なりに要約して、紙に書き出す。
それと簪を持って、ソウの部屋の窓を叩いた。
「ソーウ! 今平気? 」
「平気じゃなくても来るくせに…」
呆れ顔のソウが窓枠に肘をついた。
「んで、なに? 」
「蘭丸から貰った手紙なんだけど…」
私はソウにざっくりそれについて話した。
一通り話し終えると、ずっと聞いていたソウが顎に手を当てながら唸った。
「うーん、歴史的にはここで2人とも死んでしまうんだ」
「えっ!? 」
「このあとくるのが本能寺の変。知ってるだろ? 」
「あーうん、まあね」
「そこで2人は明智光秀の謀反に遭ってしまう」
「そうなの…」
「お前知らなかったな…。まーいいや。つまりもうあいつらとは会えないんだ」
「そんな…」
私たちは黙りこくった。
そんなことってある?
もう蘭丸にも上様にも会えないなんて…。