時代を越えて、恋人になっちゃいました。
「んー、軽い捻挫ね。少し腫れてるから、冷やしておきなさい」
「はい」
「あなたもありがとう、彼女をここまで運んできてくれて。あとは私に任せて部活に戻っていいわよ」
「ありがとうございます。お願いします」
誠司は保健室の先生に頭を下げると、私に向き直って言った。
「んじゃ、無理すんなよ。あとで荷物持ってきてやるから、今日は帰れ。部長には言っておくから」
「ん、ありがとう」
私は黙って、保健室を出て行く誠司を見送った。