時代を越えて、恋人になっちゃいました。
フっちゃいました。
保健室から出て、昇降口へ向かう。
やっぱりそこには誠司がいた。
いつも通り、靴箱に身を預けて。
いつもと違うのは、カバンを2つ持っていること。
「お待たせっ」
「おう。大丈夫か? 」
「うん、平気」
私が靴を履き終わるのを待ってから、誠司は歩き出した。
歩きながら、部活の話を聞く。
「……今日やったのは、これくらい。質問は? 」
「大丈夫。ありがと」
「こんくらい、なんてことねぇって」
そんな話をしてる間も、私の頭はソウのことでいっぱいだった。
今何してるかなとか。
部活行ったのかなとか。
すごくすごく誠司に申し訳ない。
だけど、気付いちゃったんだ。
もう、私は誠司よりもソウが好きって。
だからもう少しで私の家に着くというとき、私は誠司に言った。
「ねぇ、公園寄ってこ? 」
誠司は二つ返事で了承してくれた。