時代を越えて、恋人になっちゃいました。
よく部活がない日に走る道を辿りながら、私はソウのこと、それから誠司のことを考えていた。
でも、結局何の答えを出したいのかが分からなくなって、頭がごちゃごちゃしたからやめてしまった。
公園に着いた。
土曜の午前中だというのにひっそりとしたそこは、まるで私を待っていたかのようだった。
いつものようにそこで瞑想をする。
その後は実践的な術の練習をした。
符で的のようなものをつくり、そこに様々な攻撃を当てていった。
最初は紅雀。
これはかの有名な安倍晴明が使っていたとされる術だ。
これを私なりに改良したのが、こっちの紅天雀(べにすずめ)。
安倍晴明が生きた時代にも使った人がいたとかなんとか言われてるけど、誰もこれの使い方を知らなかった。
だから私は紅雀を改良して紅天雀にしたわけ。
今のところ私以外に使える人間はいないはず。