君は振り向かない
「私ね、真由は頼斗君のこと気になってると思う。久々にあんな楽しそうに男の子と話す真由を見た」
「でも俺だって、今まで本田宏と同じようなことをやってきた……真由ちゃんに、好きになってもらえるわけがないよ」
俺のその言葉に、哲夫が胸ぐらを掴んできた。
「確かにお前の過去は最低だ。でも、真由ちゃんのおかげで、変われたんだろ?真由ちゃんに、対する気持ちは嘘じゃないんだろ?」
哲夫の迫力に、俺は思わず後ずさりした。
「ああ。俺は、真由ちゃんのこと好きだ。この気持ちは誰にも負けねー」
「じゃあ、その気持ちを真由ちゃんに、ちゃんとぶつけろよ!素直な気持ちを」
哲夫の言葉に、三咲ちゃんも大きく頷いた。