君は振り向かない
「待って……俺やばい、超嬉しい」
こみ上げてくる何かがあり、目頭が熱くなった。
好きな人から、好きと言われた。
それがこんなに、嬉しくて感動的なことなのか。
「真由ちゃん、俺は大好き」
「は?うるさい!」
真由ちゃんの手のひらを自分の頬へと当てた。
「頼斗顔熱いね……」
「うん。いますっげードキドキしてるから。これって夢じゃないよな?」
真由ちゃんの手の体温をしっかり感じた。
夢じゃない……。