君は振り向かない



「真由ちゃん、おいで」



俺が手を広げて笑うと、真由ちゃんは困っていた。



「や、やだ……」



「じゃあ、俺から行く」



俺は、真由ちゃんをグィッと引き寄せ抱きしめた。



「きゃっ!」




「好きだよ、真由ちゃん。何回でも言いたいぐらい」



「もう頼斗は何回も何回も!恥ずかしくないの?」



「だって嬉しいんだもん。ずっとこうしたかった」



抱きしめる力を強くする。



大切にするよ。




愛しい真由ちゃん。




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