君は振り向かない
真由ちゃんの、冷めきった目を思い出す。
くそー。
何なんだよ!何であんなに拒否られるんだ?
思い通りにならいことにイラつきを感じ始める。
イラつきを埋めてくれるのは、やっぱり女の子。
山本先輩に、連絡を入れ放課後会うことになった。
「頼斗ぉ!!おまたせぇ!」
会った瞬間に、俺は山本先輩を抱き締めた。
山本先輩のちょっと強い香水の香りが鼻を掠める。
「先輩。俺、いま落ち込んでる。慰めてくれますか?」
「やだ、頼斗が落ち込んでるの?私が慰めてあげるぅ」
山本先輩はそう言って、抱きしめ返してきた。