君は振り向かない



「本当は行きたくないんでしょう?面倒くさいとか思ってそう」



真由ちゃんはそう言って俺の腕を掴む。



「んなわけない……」



「どーだかね。私ばっかが楽しみにしてるじゃん!」



俺は思わず真由ちゃんを自分へと抱き寄せた。




「ひゃ!」



「俺の鼓動聞こえる?すっげードキドキしてるでしょ」



真由ちゃんは俺の胸へ耳を当てる。



「わ……すごい」



「真由ちゃんといると、こんな調子なの」



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