君は振り向かない
第2章 惹かれていく心
学校へと登校途中。
俺は真由ちゃんがいないかキョロキョロと見回す。
恋だと気付いてから、俺は常に真由ちゃんを目で探している。
「頼斗ぉ、おっはよ~」
そう言って俺の腕にギュッと抱き付いてきたのは、山本先輩だった。
相変わらず、濃い化粧にクルクルの巻き髪
「あ、おはようございます」
俺は冷たくあしらう。
「頼斗ぉ、最近LINEも返してくれないのね?」
「先輩、俺もうチャラチャラするの辞めました。好きな子出来たんで」
俺の言葉に山本先輩は、きょとんとする。
「え?頼斗が?」
「片想い中なんで」
すると、先輩はムッとした。