君は振り向かない
「ふ~ん!つまんなぁい!ばいばぁい」
そう言って、先輩は手のひらをヒラヒラさせて、俺の前から去っていった。
真由ちゃん以外の、女の子に興味がなくなった。
これが、恋ってやつなのか。
相変わらず、真由ちゃんは俺に一切振り向かないけど。
それでもいいんだ。
俺は真由ちゃんが好き。
いつか、真由ちゃんが好きって思ってもらえるような男になる。
まだ今は、嫌われてるけどね。
でも、挨拶すると最近は返してくれるし、むしろ真由ちゃんから挨拶してくれる。
それだけでも、幸せを感じる俺は重症だ。