君は振り向かない
俺と違って、哲夫は3年間付き合ってる彼女がいる。
彼女のことを本気で大切にしたいって思ってるし、真剣に付き合ってる。
だから尚更、俺みたいにチャラチャラしてるのが許せないんだと思う。
「哲夫は、三咲ちゃんとどう?順調?」
「まあな。普通だけど。三咲に支えてもらってるから」
そう言う哲夫は、幸せそうな笑みを浮かべていた。
ふーん。
「あっ、頼斗ぉ!!」
甘えた声で俺の名前を呼ぶのは
山本 遥先輩だ。
「あ、山本先輩こんにちは!今日も巻き髪かわいい~」
俺がそう言うと、赤らむ山本先輩。
かわいいねぇ。
「ありがとう!頼斗に会えたならもっと決めてくれば、よかったぁ」
「なんでですか?もう充分!可愛すぎっす」
また女の子が喜びそうな台詞を並べていく。
どう?
満足?もっと、言葉ほしいの?