君は振り向かない
やる気スイッチが入った俺は、放課後資材室で真由ちゃんと一緒に勉強することが多くなった。
まあ、真由ちゃんと二人きりの空間を少しいやかなり楽しんでる。
好きな人が横にいると、はかどるもんだなー。
俺は、今までやってこなかった勉強に苦戦しながらも、補習を受けながら何とか頑張っていた。
「はぁ……」
「頼斗やつれてんな?慣れない勉強が堪えてるみたいだな」
哲夫が、笑いながら言った。
「いやー。下から数えた方が早い俺がクラスで10番以内はきついぜ」
期末テストまであと3日。
正直、厳しい。
でも、真由ちゃんの笑顔を思い浮かべる。
やるしかない!