君は振り向かない



真由ちゃんは、俺みたいな奴は大嫌いって言ってたもんな。



「叶わない恋だわ」



俺がそう言うと、哲夫は顔をしかめていた。



「おいおい!諦めモード入ってるんじゃないよな?いいのか?真由ちゃんに彼氏出来ても」



真由ちゃんに彼氏……



考えただけでも、苛立ちが募り、胸がチクチク痛む。



「ぜってー、やだ」



「だろ?なら、アタックアタック!今のお前は臆病でカッコ悪いぜ」



哲夫にバシバシと背中を叩かれて、少し目が覚めた。



真由ちゃんを好きな気持ちは、誰にも負けないと思う。



まずは、期末テストで、10番以内入ってデートだ!




よっしゃ!






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