君は振り向かない
山本先輩との、やりとりを横で見てた哲夫は相変わらず冷めた目。
「お前、本当すごいな」
「ん~。どうも」
女の子は、かわいい。
でも、単純、素直、バカ、
心の奥底ではバカにしてるのかもしれない。
誰でも甘い言葉に、惑わされる。
落ちない女はいない。
本気で好きになるとかも、分からない。
君に出会うまでの俺はそうだった。
君は俺に一切、振り向かなかったね。
そんな君との出会いが、俺を変えた。