〈BL〉間違いから始まる恋〈短編〉
侑都先輩と恋人になって半年、
十月半ば、オレは雄介先輩に呼び出されていた。
「お前か侑都の恋人は」
『そうです』
そういえば、侑都先輩は
オレが雄介先輩と
間違えたこと言ってないのか?
それはそれで有難いけど……
別れろとか?
まぁ、釣り合ってないのは百も承知だが。
「優しそうな奴でよかった」
どういうことだ?
「悪い、お前を呼び出したのは
直接話してみたかったからなんだ」
疑問が顔をに出てたらしい。
「あいつの恋人になる奴らは
なんつうか、変わってる奴が多くてな……」
雄介先輩の話を聞いていると
自然と眉間に皺がよる。
「だから、今度はどんな奴か
直接話して知りたかったんだ」
弟思いの優しいお兄ちゃんなんだな。
此処で暴露してしまおうか……
いや、侑都先輩は言ってないんだし
余計なことは言わない方がいいか?
考えた末、オレは言うことにする。
『実はオレ、侑都先輩に
告白した時雄介先輩と間違えたんです』
怒られるのを覚悟で真実を話す。
『だけど、侑都先輩が
オレに感じるものがあると言ったんです。
それで、折角だから
付き合ってみないかと提案されました』
雄介先輩の顔を見られない。
顔を反らしたまま言葉を紡ぐ。
「そうだったのか……
侑都は何も言ってなかったな」
やっぱり、兄と
間違えられたとは言えないよな。
『すみません』
いくら侑都先輩がいいと
言ったからって
間違えたことに変わらない。
「充緋といったな。
俺も呼び捨てにしていいか?」
意外な質問だ。
『怒ってないんですか?』
二人を間違えたことを。
「そんな心配していたのか……
大丈夫だ、怒っていない」
とりあえずよかった。
『オレのことは好きに呼んで下さい』
「分かった」
こうして、オレのスマホに
雄介先輩のアドとケー番が追加された。
それからは三人で
居ることも多くなった。
侑都先輩とは勿論ラブラブだし、
恋人の営みもしている。
今では雄介先輩がふざけて
「早く甥か姪の顔が見たい」と言うのだ。
付き合いだして二年。
間違いから始まった恋だけど
オレ達は幸せです。
十月半ば、オレは雄介先輩に呼び出されていた。
「お前か侑都の恋人は」
『そうです』
そういえば、侑都先輩は
オレが雄介先輩と
間違えたこと言ってないのか?
それはそれで有難いけど……
別れろとか?
まぁ、釣り合ってないのは百も承知だが。
「優しそうな奴でよかった」
どういうことだ?
「悪い、お前を呼び出したのは
直接話してみたかったからなんだ」
疑問が顔をに出てたらしい。
「あいつの恋人になる奴らは
なんつうか、変わってる奴が多くてな……」
雄介先輩の話を聞いていると
自然と眉間に皺がよる。
「だから、今度はどんな奴か
直接話して知りたかったんだ」
弟思いの優しいお兄ちゃんなんだな。
此処で暴露してしまおうか……
いや、侑都先輩は言ってないんだし
余計なことは言わない方がいいか?
考えた末、オレは言うことにする。
『実はオレ、侑都先輩に
告白した時雄介先輩と間違えたんです』
怒られるのを覚悟で真実を話す。
『だけど、侑都先輩が
オレに感じるものがあると言ったんです。
それで、折角だから
付き合ってみないかと提案されました』
雄介先輩の顔を見られない。
顔を反らしたまま言葉を紡ぐ。
「そうだったのか……
侑都は何も言ってなかったな」
やっぱり、兄と
間違えられたとは言えないよな。
『すみません』
いくら侑都先輩がいいと
言ったからって
間違えたことに変わらない。
「充緋といったな。
俺も呼び捨てにしていいか?」
意外な質問だ。
『怒ってないんですか?』
二人を間違えたことを。
「そんな心配していたのか……
大丈夫だ、怒っていない」
とりあえずよかった。
『オレのことは好きに呼んで下さい』
「分かった」
こうして、オレのスマホに
雄介先輩のアドとケー番が追加された。
それからは三人で
居ることも多くなった。
侑都先輩とは勿論ラブラブだし、
恋人の営みもしている。
今では雄介先輩がふざけて
「早く甥か姪の顔が見たい」と言うのだ。
付き合いだして二年。
間違いから始まった恋だけど
オレ達は幸せです。