冷たい君と青春中。



「でね、昨日は京都で食べ歩きしたんだ〜、それからねっ」


あのあと、わたしに気づくことなく改札をぬけた水野くんをみて


すごくさみしい気持ちになった。


水野くん、どうしたんだろう。あんなに悲しい表情はいままで見たことがない。


「ねぇっ、苺々華。聞いてる?」


「あっごめん、聞いてるよ」

教室について、旅行帰りのりっちゃんに思考をストップされる。


楽しそうに旅行中のはなしをしてくれるりっちゃんの声は、右から左へぬけていって


気がついたら一限目の授業がはじまっていた

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