冷たい君と青春中。
「水野くんっ!」
パッ、と振り返った水野くんはいつもの感情の読みづらい顔じゃなくて、ろこつにびっくりした表情で
「なんで、傘さしてねえの。」
「え?あっ、忘れてた!」
右手に握った傘を見る
「雨振ってんのに、忘れるやついるのかよ」
ちょっと嫌味っぽくそう言うとまた前を向いて歩き出す
「水野くん見つけたら居ても立っても居られなくって、思わず走ってきちゃった!」
そう言いながら、傘を開いて水野くんの横にたつ。
出来るだけ、水野くんが雨に当たらないように傘を水野くんちゅうしんにもっていく。