Fighting fantasia
ビリビリと、全身が砕けそうなほどの負荷が襲う。

歯を食い縛り、必死に光線を押し留める健二。

時折、全身から噴出される黄金のオーラが消え、長く伸びた金髪も普段の黒髪へと戻りかける。

能力値が元に戻りかけている証拠。

神化のパワーが、尽きかけている。

変貌が収まったら最期だ。

普段の姿で、エフェスの11億のパワーを受け止める事は出来ない。

瞬時に健二は消し飛ばされ、ウラヌスやユピテル、そしてこの惑星ごと宇宙の塵と化す。

何より。

「マーズ…!」

俯き加減の健二が呟く。

同時に、ゾワリと。

健二の黄金の長髪が、更に鋭く逆立つ!

「よくもマーズを…!」

…変化が起こった。

完全に地表に到達しそうだったエフェスの光線が、少しずつ押し返され始めたのだ。

「見苦しい、まだ抵抗するか」

トドメを刺そうと力を込めるエフェス。

しかしビクともしない。

それどころか、少し、また少しと、光線は押し返されていく。

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