Fighting fantasia
赤い道着の黒髪の青年。

彼の名は澤井 健二(さわい けんじ)という。

幼少の頃から武道を学び、更なる強さを求めた彼は、中国に渡る。

北京にて意拳の創始者である王という男に出会い、弟子入りを決意。

最初は『弟子は持たない』と言う王であったが、健二の一週間に及ぶ請願の熱意にうたれ、遂に入門を許可する。

そこからの健二の成長ぶりは目を見張るものだった。

王の課した修行内容を、乾いた布が水を吸い込むかのように吸収し、他者の何倍もの速度で力量を増していく。

彼が師である王から全てを学び、世に拳聖と称されるようになるのは、弟子入りから僅か二年後の事であった。

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