Fighting fantasia
「兄さん、何をやってるんだい。まさかこの惑星の人間を殺そうとしてたんじゃ…」

訝しげにウラヌスを見る青年。

「俺に指図するなマーズ。何をどうするか、判断するのは俺だ」

ウラヌスは青年をマーズと呼び、気に入らなげに腕組みした。

「それに殺そうとした訳じゃない。コイツは俺達と同じ一族の生き残りのようなんでな。少しばかり腕前を見ていただけだ」

腕前を見るのに地表を抉り取るほどの光球は撃たないだろう。

密かに苦笑いする健二。

「本当に、僕達と同じ一族の人なんですか?」

マーズは健二の顔を見た。

「僕はマーズ、こっちは兄のウラヌスといいます。故郷の惑星を失って、兄と共に放浪の旅の途中でこの地球という星に辿り着いたんですが…まさかこんな遠く離れた星に、同族の生き残りがいたなんて…」

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