Fighting fantasia
「生き残りといっても、何年間か地球で暮らして戦闘からは遠ざかってたけどな」

マーズに告げる健二。

しかし健二には分かる。

ウラヌスと違い、温厚な性格のこのマーズという青年。

この青年が内在させる戦闘力は計り知れない。

「気付いたか」

ウラヌスが健二を見る。

「気に入らんが、マーズは一族の生き残りの中では間違いなく最強だ。コイツは能力値を大幅に上昇させる『神化』が出来るんだ。平時の能力値の小ささで判断していると、痛い目に遭うぞ」

「ああ」

健二は頷いて、マーズの顔を見る。

今はウラヌスは勿論、健二よりも小さな能力値しか感じさせないが、その奥底に潜在能力の高さを窺わせる。

恐らくウラヌスと健二が束になってかかっても、本気を出したマーズには敵わないだろう。

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