Fighting fantasia
「文明レベルは地球にも劣る。科学技術を全く持たず、農耕や狩猟で生活を営んでいるような古臭い発展途上惑星だ」

ウラヌスが腕組みしたまま言った。

「だが能力値は高い。住んでいる異星人達は軒並み中級戦士レベルの能力値を持っていると言われ、おまけに特殊能力も持っている。能力値以上の強さを持っていると見て間違いない」

「へぇ…どんな連中なんだ、その惑星の異星人って」

健二の言葉に。

「顔には触角と尖った耳があり、体毛はありません。体色は黄緑色。かなりの体力を消耗するが、頭部さえ無事であれば身体の一部分が損傷しても自由に再生できる特徴をもっています」

宇宙船のデータベースを検索したマーズが、スラスラと読んで聞かせた。

「化け物だ。醜い下等生物には違いない」

吐き捨てるように言うウラヌス。

「そんな言い方はよくねぇぞウラヌス、外見で人を判断するもんじゃねぇ」

健二がウラヌスを諭した。

「そうだよ兄さん、性質は概して温厚で穏やか、親切で礼儀正しく、無駄な争いを好まず平和的共存を願う者が多いと書いてあるし」

マーズの言葉に。

「フン」

ウラヌスは鼻を鳴らした。

< 34 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop