Fighting fantasia
そんな彼らに。

「どういう目的なのかイマイチ見えんが、物言いが気に入らないな」

一人の異星人が歩み出た。

触角と尖った耳、体色は黄緑色。

他の異星人と変わりないが、彼は他と比べて長身で体格もよく、何より眼光が鋭かった。

明らかに只者ではない気配をその身に纏っている。

「俺はユピテル。貴様らのお望み通りの、この惑星で一番の戦士だ。誰よりデカイ獲物を狩ってきたし、誰より凶暴な獣を仕留めた。そして…」

ユピテルは健二をギロリと睨む。

「貴様ら、ジュデッカに母星を滅ぼされた一族だろう?ならず者の貴様らの一族は、前から気に入らなかった。貴様の事を言ってるんだぞ?ジュピター」

ジュピター。

それは健二の本来の名前。

彼が地球に来る前、名乗っていた名前だった。

「お前、何で俺を知っている?」

「知っているさ」

ユピテルは歯噛みする。

「俺はある惑星で武者修行をしていた。その時にジュピター、貴様に敗北させられながら、殺される事なく見逃されたのさ。戦士としてトドメを刺されないという最大の屈辱を受けたんだ…!」

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