Fighting fantasia
受け身も取れないまま、地面に叩き付けられる。

「ぐぅっ…あっ…」

ゴロリと仰向けになり、強く目を閉じたまま、マーズは後悔した。

一時間もてばいい方などと、思い上がりも甚だしい。

まだエフェスと戦闘が開始されて、五分経過しただけだ。

それでもマーズは瀕死とも言えるダメージを受けてしまっている。

神化した彼でさえこうなのだ。

今から神化する為に修行を開始した健二やウラヌスらなど、どうして太刀打ちできようか。

(無理だ…兄さん…健二さん…ユピテルさん…このまま逃げてくれ…)

祈るようなマーズの思考。

その思考を断ち切ったのは。

「がはあ!」

空中から急降下し、マーズの腹の上に飛び乗ったエフェスの踏み付けだった。

< 64 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop