Fighting fantasia
その時だった。

ジャリ、と地面を踏み締める音。

それに気付いたエフェスが振り向くと、そこには赤い道着を纏った青年が立っていた。

「弟のように…って誰の事だ」

「おや?まだ自殺志願者がいたのか」

「マーズの事か?」

「全く、大人しく隠れていれば早死にしなくて済んだものを」

「…マーズの事かぁぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁっ!」

青年…澤井 健二が咆哮した瞬間、彼の全身から黄金のオーラが噴き出し、体の周りをスパークが飛び交う。

黒髪は瞬時にして金色に輝いて逆立つ。

まさしく怒髪天を衝く状態。

「これは驚いた。まだ神化できる奴がいたのか」

ボロボロになったウラヌスをゴミのように投げ捨て、エフェスは向き直った。

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