黒髪の君と赤い瞳の私

始業のチャイムが鳴ると散らばっていたパズルのピースが形になるように席につく。

でも、今日はいつもと違うことが1つ。

私の席は1番後ろで1番窓側の席。つまり角の席だ。
このクラスは奇数人だからいつも私の席の隣は空いていた。
その事は人との関わりを避けている私にとっては好都合だからこの席は気に入っている。

そ れ な の に、

今日は何故か隣に机と椅子が置いてある。

もしかして、転校生?

入学式が終わって1ヶ月しか経ってないのにこのタイミングで?

そんな事ってあるんだ…。

まあ、私には関係無いけど。

そう思って私は窓の外を見る。
校庭の桜は散って青々しい葉っぱが木を飾っている。

< 4 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop