キス×殺人ごっこ
高校の生活は俺にとって暇でしか無くって。
窓際の特等席で太陽の温かい温もりを浴びながら寝ていた。
だから、最初のうちは騒ぎに気付かなかった。
「キャーーーッ!!」
女子の悲鳴。
目が覚める。
うるせぇなぁ。
怒鳴ろうとして、顔を上げるとクラスの全員の顔が引きっつていた。
どうしたんだ。
しかも、全員同じ方向を見ている。
ん?
俺もそちらを向いた。
目線の先には、制服を着崩した髪がボサボサの女子生徒。
が、それに目線がいっている訳ではなかった。
女子生徒が手に持ったナイフ。
太陽の光を浴びてキラリと刃が反射している。
俺は声にならない悲鳴を上げて床に崩れ堕ちた。
女子生徒のナイフには真っ赤な血が付いていた。
女子生徒は狂ったように笑った。
壊れた人形の様な。
そんな笑顔。
怖い。
なんなんだよ。コイツ。
俺と視線が絡む。
ヤッベェッ!
慌てて視線をかえると酷い有様が目に飛び込んで来た。
「は?」
別の女子生徒が目を抑えている。
手は血で真っ赤。
床に突っ伏して痛みに呻いている。
クラスメイトは恐怖の感情を浮かべ、女子の中には涙目になっている奴までいる。
これ。
なんだよ。これ。
まるで、地獄じゃねぇか!!
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