キミの首輪に、赤い糸を。
「...き、さらぎ...大丈夫?」


如月さんが眠ったのを確認し、一旦息を吐くと、真白が涙目で私を見つめていた。


「うん、大丈夫だよ。目が覚めたら、今よりきっと楽になってる」


まぁ、二日酔いになっちゃう可能性もあるけど。


「...きさらぎ、すごく辛そうだった」

「まぁ...ああなるまで飲んだらね...」

「違う、よ。きさらぎ、泣きそうになってた。真白、真白って、僕の名前ずっと呼んでて...でも、僕どうしたらいいのか分からなくて...」


真白に会いに来たってことか。
でも、なんであんなに酔ってたんだろ...。

如月さんっていつもきちんとしてるイメージだったんだけど...。

そんな風に考え込んでいると、「嫌、だ...」と真白の声が聞こえた。


「嫌だ...きさらぎ、壊れちゃうんだよ、きっと...やだ、やだ...っ」


まるで小さな子どものように、真白は泣き出してしまった。
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