キミの首輪に、赤い糸を。
「...私は、ただ、真白に会いたかったんです」


その返事は、少し意外だった。
なんとなく、如月さんが感情に任せて動くことが、少し意外に思えた。


「...昨日はかなり酔ってしまっていましたが、きっと、酔っていなくても私は真白に会いに来たと思います。...真白は、私が酔い潰れていたとき、どんな様子でしたか?」


如月さんのその目からは、不安がうかがえた。


「...怖がっていました。如月さんが壊れてしまう、と、ずっと繰り返して、泣いていて」


私は昨日のことを正直に話した。

そして、話終えて如月さんの方を見ると、どこか安心したような表情だった。
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