キミの首輪に、赤い糸を。
学校に連絡を入れ、私はルームウェアに着替えた。

その間、真白はずっとソファに座っていたらしい。

私が部屋から戻ってきたとき、まるで感情を無くしたかのようにぼんやりとしていた。


「真白。大丈夫?」


着替え終わり、真白の隣に腰かけると、真白は「うん」と頷いて微笑んだ。

さっきからずっとそうだ。

私の「大丈夫?」という問いに、笑って頷く以外の返事が返ってこない。

きっと、笑いたいわけじゃないだろうし、大丈夫なわけでもないだろうし。

しばらく、真白は何も言わなくて、私も何も言わなかった。

そして、真白が話始めたのは、それから10分ほど経った後だった。
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