キミの首輪に、赤い糸を。
「...ありがとね、和咲。きさらぎのこと」

「えっ?」


真白はやっと口を開いた。

けれど、如月さんについてだった。


「何が?」

「...きさらぎ、帰るときすごく楽そうだったから」


真白はそう言って、私を見た。


「私は何もしてないよ」


真白が如月さんを助けてた。

それに気づく、お手伝いをしただけ。


「きさらぎ、なんかちょっと強く見えた」


確かに、壊れそうな脆さは、始めより感じなかった。

まだ解決していないことの方が多いけど、如月さんはこれからも少しずつ強くなっていくんじゃないかな。
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